日中文通クラブ、ネットに勝てず 日本側の参加者激減(産経新聞)

 ■運営の男性 ミスマッチに「残念」

 手紙を通して日本と中国の幅広い世代の人たちを結びつけ、学生旅行も企画する国際交流団体「日中文通クラブ」(大阪市淀川区)で、日本側の参加者が激減している。四半世紀近くの歴史を持ち、これまで延べ約2万人のペンフレンドを取り持ってきたが、インターネットの隆盛もあり、日本側の文通希望者が下火に。併せて旅行参加者も減っている。運営者は「中国側の期待に応えられず寂しい」と話している。

 日中文通クラブは、淀川区の印刷業、藤井基義さん(58)が昭和61年、初めての海外旅行で中国を訪れ、「日本語を学ぶ中国の若者が、生の日本語に触れる機会が少ないのはかわいそう」と思ったことをきっかけに設立した。

 藤井さん自身、中学1年のときの東京五輪をきっかけに「外国人と友達になりたい」という思いが強く芽生え、中学2年から社会人に至るまで、海外のペンフレンドと文通を続行。手紙が取り持つ国際交流の楽しさを、身をもって実感していた。

 クラブ設立当時は、PRのため月約千枚のちらしを駅前や市役所などで配布して日本側の文通希望者を募り、中国から送られてくる手紙の主と結びつけた。中国国内では雑誌に紹介されるなど徐々に知名度が向上。学生旅行も同時期から企画し、年3回、計約100人の日本人学生を中国へ連れて行き、現地の学生と交流させてきた。

 藤井さんがほとんど1人で運営しており、学生旅行にも自腹をはたいて援助してきた。昨年の旅行代金は2週間の日程で、フェリーやホテル代など込みで約2万5千円と格安に抑えた。しかし、ネットの出現で日本側の文通希望者が減少。メールでの交流に移り変わりつつあるが、現在は中国側から月15通ほど来るのに対し、日本側からの手紙はわずか数通になった。

 学生旅行も、かつては1回に40〜50人集まっていたが、最近は不況の影響もあって参加が減り、今月は、定員30人に対してわずか8人しか集まらなかった。しかし、中国の特に地方都市では、日本語学習者が日本人と触れ合う機会が少なく、交流を募集すると希望者が殺到するという。

 藤井さんは「中国側から『待っていますのでたくさんで来てください』といつも言われているのに、紹介できなくて残念。ボランティア的にやっているので、なかなかお金もかけられないし…」と、ミスマッチの現状を悔しがっている。

 問い合わせは日中文通クラブ(TEL06・6301・0739)へ。

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